麻疹(はしか)の予防接種について
現在、当院近隣地区において麻疹(はしか)の流行が報告されています。成人の麻疹は小児より重症化しやすく、妊娠中に感染すると30-40%の確率で流産、早産、死産がおこるので注意が必要です。
麻疹は極めて感染力が高く、免疫を持たない方のウイルス接触はほぼ100%感染が成立すると言われています。予防のためにはワクチン接種が有効ですが、行政上の理由からご自身の出生年により接種状況が異なっていますのでご注意下さい。
1977年以前に出生した方の大半がワクチン接種を受けていません。しかしこの時代には自然感染の機会が多く、生涯免疫を獲得している可能性が少なくありません。
1978年から2005年に出生した方については、定期接種が1回と定められていたため十分な免疫力がついていない可能性があります。(ただし2008年から5年間、1990年~1999年生まれの方に追加接種の機会が設けられました。ご自身の母子手帳をご確認ください。)
2006年以降に出生された方については1歳と5~6歳の2回の定期接種となっているので、きちんと受けていれば問題ありません。
麻疹にかかったことがない方につきましては、ご自身の母子手帳などでワクチンの接種回数をご確認ください。ご自身の麻疹罹患歴やワクチン接種歴がわからない場合については、採血検査で免疫の獲得状況を確認することができます。2回のワクチン接種が不確実な場合や検査で生涯免疫の獲得をみとめなかった場合にはワクチンの追加接種が必要です。特に妊娠を希望されている方とそのご家族につきましては追加接種を強く推奨します。
ワクチン接種や採血検査については保険適応がないため自費診療となります。詳細については窓口までご相談ください。(追記:2019/1/25現在、麻疹ワクチンの使用量増加により入手がやや困難となっています。)